六角舎アートスクールでは、3月18日(土)に2025年度3学期授業が終了し、24日(火)からの春期講習で2026年度のカリキュラムがスタートしました。
3学期の目標は、受験生は国公立入試に向けての追い込みをしていくことです。1〜2学期に時間をかけて課題に取り組むことでつけて来た力を受験の現場で発揮できるよう、それぞれの志望校の入試問題を想定した課題を、共通テスト明けからの約1ヶ月の間(後期試験を受ける受験生はさらにそれ以上の期間)、直前講習の時間帯を含めて毎日6時間以上、集中して取り組んでもらいました。
また、私大の一般入試を受ける受験生にはできる限り課題を想定して取り組んでもらいました。
美術系高等学校を受験する中学生も、試験が実施される2月中旬までデッサンやイメージ表現の課題に集中して取り組みました。
今年受験しない1〜2年生にとっても、3学期はこれまで積み重ねて来た練習の成果が形となって現れてくる時期です。受験生に比べると練習回数は少ないですが、練習の進み具合を見ながらそれぞれにステップアップしてもらえそうな難度の課題に取り組んでもらいました。
2025年度3学期授業と2026年度春期講習で制作された作品の中からいくつかをご紹介します。
1)一番上のデッサンは高校新2年生が春期講習の期間中に描いた作品です。
作者はこれまで4点モチーフのデッサンは描いたことがないということで、(毎日連続して長時間制作できる)春期講習の機会を利用してステップアップのために挑戦してもらいました。
4種類のモチーフ、とりわけファンタのボトルやポリバケツなど比較的大きなモチーフをバランスよく画面に中に収めています。このように何種類ものモチーフが組み合わさると空間のあり方をコントロールするのが難しくなりますが、作者はそれぞれのモチーフ間の空間や質感の違いを十分意識しながら的確に表現することに成功しています。また、ファンタのオレンジ、ポリバケツの青、カラフルなボールの色の違いなどを適切なトーンで描き分けていますし、タオルの質感がやや硬く感じられるものの、細部の観察も行き届いていて充実したデッサンに仕上がりました。
2)2番目のデッサンは、中学新3年生が春期講習中に描いたデッサンです。まだ受験までには1年弱の期間がありますが、単なる入試対策のみにとどまらずこの機会にしっかり実力をつけてもらおうということで、やや難度の高い課題に取り組んでもらいました。作者は持ち前の丁寧な観察力と繊細な描写力を発揮して充実したデッサンとして仕上げました。アルミやかんとマンゴーのレプリカ、それぞれにしっかり立体感が出せていることと写り込みや反射光などの細部の表現が両立しています。また、それぞれのモチーフのトーンが適切で、固有色が感じられます。何より、対象に向かう集中力が鉛筆の筆力に現れた、迫力のある素晴らしいデッサンになりました。
3)3番目のデッサンは社会人の受講生が専門学校受験の対策として描いたたくさんのデッサンの中の1枚です。与えられたモチーフと言葉から発想し想定描写と短い文章で表現するものです。作者は頭の中のイメージを自由な角度で、そして生き生きとした線で描くことができました。この作品でも小さな画面(B4大)の中にバランス良くイメージを収めつつ、箱から飛び出すカエルの迫力を動きのある構成で表現しています。
5)1番目の色彩課題はモチーフ構成の練習問題で、そら豆をモチーフとして様々に観察して魅力的な表情を発見し、画面構成して色彩によって表現します。
作者はそら豆の形状から発見した部分を画面上に大きく構成し、レイヤー状にイメージを重ね合わせながら、薄塗り、ベタ塗り、タッチを生かした表現などを適切に用いて、秩序感のある魅力的な画面として表現しています。
6)2番目の色彩課題は、中学3年生が高校受験のための対策として制作した作品です。
マスキングテープから発想して、親カメレオンが子カメレオンに虫の捕まえ方を教えているところを描いています。前後感を大きく生かした空間構成、薄塗り、ベタ塗り、タッチを生かした描写など絵の具の濃度をコントロールしながら適切に表現しています。また、色彩の明度や緑と赤の強い色相対比が画面をうまく構成しています。
六角舎アートスクールの新学期授業は、4月7日(火)から
順次始まります。
今年度に受験を控える受講生、そして来年度以降に受験する予定の受講生、それぞれ新しい気持ちで頑張っていきましょう。我々スタッフもこれまでの経験や反省点を糧にして皆さんを一生懸命サポートしていきます。(Y.O.)
