夏期講習が終了しました


六角舎アートスクールでは、8月23日に、7月下旬より4週にわたって行われた今年度の夏期講習が終了しました。
 

平常授業では土曜日以外は夕方からの3時間の実習時間ですが、夏期講習では午前中から、途中休憩を挟んで夕方まで6時間以上の実習(その後講評あり)なので、普段より歯応えのある課題にじっくりと取り組むことができます。また各日程6日間を連続で受講することで、その期間は集中して実技練習に向き合うことになり、そうした期間を経ることでやはり実力がアップしてきます。
 

国公立志望の受講生、夏休み明けにある私大の総合選抜入試の準備をする受講生、美術系高校志望の中学生のほか、来年度以降に受験する高校1、2年生など、受講生の目標や状況は様々ですが、夏期講習では、それぞれの受講生のこれまで培ってきた力をさらに充実したものにできるよう進めました。


今回の夏期講習では、集中して課題に取り組む受講生の皆さんの力が発揮され、デッサンや色彩、そして特に立体の課題において「傑作」と言って良い作品がいくつも誕生しました。

私自身の定義では、「傑作」とは単に優れた作品であるばかりではなく、作者のそれまでの限界を突破して新たなレベルに到達した作品のことだと思っています。粘り強い観察や試行錯誤や作業の積み重ねによって生まれた「傑作」を、これからも何作も積み上げていくことでレベルをどんどん上げていってほしいと願っています。


1)1枚目の卓上デッサンは、高校三年生に京都市立芸術大学の過去問題に取り組んでもらったものです。作者はこれまではやや形が甘くなったり、細部の描き込みや微妙なトーンの追求が不十分なところがありましたが、この作品では講師からの指導を受けながら特に上記の弱点を克服するべく、やや時間をかけて描き上げることで結果として飛躍の1枚となりました。本作で掴んだものを次作でも安定的に表現できるかが次の課題となります。

 

2)2枚目はパイナップルをモチーフにした着彩写生の制作中の写真です。パイナップルの基本的な立体の構造を大きく掴んだ上で線描を描き加えていっています。作者は高校二年生ですが、的確な線でパイナップルの細部を捉えています。

 

3)ラボルトのデッサンを制作中の写真です。作者はこれまで石膏像を描いたことはなくて、この作品で2作目となります。1作目のデッサンでは形の掴み方や立体の捉え方が平面的になってしまいましたが、本作ではスタッフ講師のデモを踏まえ、空間から形がたち現れてくるような立体的な形の捉え方の方法を掴んでもらいました。

4)4番目の写真は、絵の具を自由に扱うための練習課題です。絵の具も物質ですから、水の混ぜ具合や筆などの扱いによって様々な表情の違いが現れます。そのような経験値をたくさん持っておくとそれが課題に取り組んだ際の表現力となります。

5)最後の写真は、高校三年生が京都市立芸術大学の過去問題に取り組んでいる制作途中の写真です。この作品でも、やはり時間をかけて様々な混色や配色の実験を細かく経験しながら進めています。実際の入試(3時間)ではこれほど時間をかけて作業することはできないわけですが、こうした練習の中で色彩の扱いに習熟しつつ、入試に対応できる作業性を意識していくことが2学期以降の課題となります。


夏休み中の学校行事や学科の勉強などとも折り合いをつけつつ、講習を朝から夕方まで毎日こなす受講生の皆さんも大変ですが、指導する講師スタッフも疲労困憊です。でも、こうして受講生の皆さんが着実に力をつけていくのを見ることは大きな喜びであり、元気をもらっています。

「毎日画塾に来て絵を描くのが楽しいので、夏期講習が終わってほしくない」という嬉しいフィードバックを何人かの受講生からいただきました。

 

六角舎アートスクールでは、9月2日(火)より2学期授業が始まります。
 
2学期に入るとすぐに私学の総合選抜入試(体験授業型や面接型)が始まります。国公立や私学の総合選抜入試や推薦入試も間近に迫ってきますし、来年2月の国公立一般入試や美術系高校に照準を定める受験生も試験をリアルに感じつつ年内にできる限り力をつけておきたい時期になってきます。
 
また、来年度以降に入試を控える基礎コース生も夏期講習を経てぐっと力がついてきます。
 
それぞれの受講生が目標に向かってさらに飛躍できるよう、2学期も頑張っていきましょう。(Y.O.)