夏期講習終了


六角舎アートスクールでは、8月21日に4週間にわたる夏季講習会が終了しました。

 

平常授業では土曜日以外は夕方からの3時間の実習時間ですが、夏期講習では午前中から6時間の実習なので、普段より歯応えのある課題をじっくりと取り組むことができます。また、1日程5日間を連続で受講することでその期間は集中して実技練習に向き合うことになり、そうした期間を経ることでやはり実力がアップしてきます。

 

国公立志望の受講生、夏休み明けにある私大の総合選抜入試の準備をする受講生、建築科志望の受講生、美術系高校志望の中学生などの他、来年度以降に受験する高校1、2年生など、受講生の目標や状況は様々ですが、夏期講習では、それぞれの受講生のこれまで培ってきた力をさらに充実したものにできるよう進めました。

 

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夏期講習中に制作された作品をいくつかご紹介します。

 

1)最初の色彩は、「年中行事」をテーマにしたイメージ表現の練習問題です。テーマに合わせて選択した「和」の色調による配色や、薄塗りやベタ塗りなど絵の具の性質を生かした表現、重箱に入ったさまざまなお節料理の細かい描き込みなど、時間はかかりましたが充実した作品ができました。

 

2)2番目の色彩は、この教室でイメージ表現の課題を初めてやってもらう際に出す練習課題です。モチーフや様々な図版を構成して独自のストーリーを作ってもらいます。作者はたくさんの色調を自由に組み合わせ、イメージ豊かで楽しい画面を作ってくれました。

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3)デッサンの最初は、京都市立芸術大学の過去問題です。ペットボトル、軍手、くるみというシンプルなモチーフをデッサンすることを作者は自分なりのテーマを持って取り組んでいました。少し時間がかかりましたが、隅々まで丁寧に観察し描き込んだ秀作になっています。

 

4)2番目のデッサンも京都市立芸術大学の過去問題です。提灯や白ネギなど、四つ切り画面に入れるにはやや大きいモチーフをいかにバランスよく画面に収めるかがまず問われます。そのほか、それぞれのモチーフの白さの違いや立体感を出すためのトーンの工夫、質感表現など、作者は丁寧に観察し描き上げました。

 

5)3番目は建築科を志望する受講生の「想定デッサン」の課題です。条件に基づいてパーツを考え、それを組み合わせてある状況を想定し、描写します。作者は、遠近感や立体感、質感など、課題が求める内容をよく考えながら描き上げています。

6)4番目のデッサンは中学生の作品です。作者は、ペットボトルの形や素材、表面の表情やラベル、ゴムハンマーの色や素材などに注意しながら、すごい集中力で時間内にきっちり描き上げていました。

 

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六角舎アートスクールでは、夏期講習が終わると9月2日(木)より2学期授業が始まります。

 

2学期に入るとすぐに私学の総合選抜入試(体験授業型や面接型)などが始まります。国公立や私学のAO入試や推薦入試も間近に迫ってきますし、来年2月の国公立一般入試や美術系高校に照準を定める受験生も試験をリアルに感じながら練習を重ね、年内にできる限り力をつけておきたい時期になってきます。

 

来年度以降に入試を控える1、2年生も夏期講習を経てぐっと力がついてくる時期になります。

 

それぞれの受講生が目標に向かってさらに飛躍できるよう、2学期も頑張っていきましょう。(Y.O.)