4週間に渡る夏期講習のうちの前半の2週、A日程(7/27〜8/1)とB日程(8/3〜8)が終了しました。
新型コロナウィルス感染防止のために消毒、換気、席の間隔などに留意しながらの講習です。夏期講習らしい活気がありながら座席間隔を取れるちょうどいい参加人数で練習できたのではないかと思います。
1学期はコロナ禍による登校休止のために1学期中にこなしておきたかった基本課題が遅れがちでしたが、夏期講習ではそれを抑えながらも入試に近い課題を織り交ぜながら進めていきます。
夏期講習から本格的に実技練習を始める受講生は基本のデッサンから、9月に総合型選抜(体験型)を控えた受講生や11月に私大や国公立大の実技試験を控えた受講生は、それらを見据えた実践的な練習になります。
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夏期講習前半に制作された作品の中から数点を紹介します。
1番目の作品は、鉛筆で形を取った後透明水彩で彩色する着彩写生の課題です。作者はすごく良い線で輪郭を描いた後、実物に迫るように観察しながら丁寧に水彩を重ねていきました。メインのモチーフのユリの花の柔らかいトーンや葉の描き込みが魅力的です。また、それぞれの部分の位置関係がトーンや描き込みの強弱によってあらわされています。
2番目の鉛筆デッサンは、瓦、紙風船、ビニールホース、それぞれの質感が丁寧に描き分けられていて、特に瓦はその重量感までも伝わってくるようです。
3番目の鉛筆デッサンは、京都芸大の過去問題です。比較的大きいモチーフをどのように画面に収めて構成するのか、提灯の大きなボリュームを出しながらもその白さの中の微妙なトーンの変化をどのように見ていくのかなど、考えるべきことは色々とあります。このデッサンの作者はモチーフを素直に感じて丁寧に描き進めながらそれぞれの特徴を出そうとしています。
4番目の色彩は、モチーフと言葉を使って自由に表現する「イメージ表現」の課題です。作者(中3生)はモチーフと言葉によって豊かな発想で構成を導き出し、画面の隅々まで丁寧に彩色し魅力的な画面を作り上げてくれました。
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暑い中、毎日6時間の練習をこなし続けるのは体力的にも大変ですが、これを乗り越えることで秋以降にグッと力がついていくことと思います。10日(月)からは残り半分の日程が始まりますが、健康に留意しながら頑張っていきましょう。(Y.O.)