春期講習会終了

3月24日からの前期、3月31日からの後期と、10日間にわたる春期講習会が終了しました。

 

新型肺炎ウィルス感染拡大防止のために、授業時間の短縮、教室の消毒やマスクの着用、席の間隔や換気など、注意をしながらの開催でしたが、受講生の皆さんは集中して各課題に取り組んでくれて、充実した作品が色々と出来上がりました。

 

春期講習会では、今回から初めて本格的に勉強を始める受講生のために、デッサン、色彩共に最も基本的な練習課題を多く行いました。そうした課題では、始めに課題の要点を説明した上でそれに沿って取り組んでもらいました。

以前から来られている受講生には、これまでの進み具合を配慮しながら、時間をかけてステップアップしてもらえそうな課題に取り組んでもらいました。

 

最終日は、時間が足りなかったせいで未完成の作品がいくつかできてしまいましたが、また続きは9日から始まる平常授業で、または自宅で続きを仕上げて次の機会に見せていただければと思っています。

 

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春期講習中に出来上がった作品の中からいくつかご紹介します。

 

1)薪とウィスキー瓶のデッサンは、新3年生の作品ですが、薪やウィスキー瓶の表面の表情を丁寧に観察して粘り強く描き、重厚な作品になりました。ウィスキー瓶の黒いトーンをしっかり出せているところも良かったと思います。

 

2)受講生の何人かにはグラスに活けた花をデッサンしてもらいましたが、これはその内の一枚です。時間をかけてチューリップの花や茎、葉の有機的な曲線を丁寧に追っていき、生き生きした印象を表現しています。また、花とグラスとの質感の違いも意識できています。

 

3)キャラクターデザイン志望の受講生には花をデッサンしてもらった後、その花をキャラクター化するという課題に取り組んでもらいました。アイディアスケッチから何回も人物の骨格やプロポーションなどを手直しして、まとめていきました。また、このキャラクターがどのような物語の中で生きているのかを簡単な文章で説明してもらいました。デザインや彩色などの表現力はもちろんですが、世界観の幅を広げていくことなども含めて、総合的な創作力を高めていってほしいと思っています。

 

4)4点目の色彩は中学生の作品です。これはイメージ表現課題の最初に取り組んでもらう基本課題の一つです。モチーフの電球を大胆かつバランスよく構成し、また大小関係をつけて空間を表現したり、電球や宇宙飛行士の形や描写も的確で、デザイン的に高いレベルの作品になったと思います。

 

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不安な状況の中での新学期のスタートになってしまいましたが、今の時点で可能なことをコツコツとやって力を蓄えていきましょう。(Y.O.)