春期講習会が終了し、9日より新学期授業が始まりました。
新学期は、例年通り花のデッサンからのスタートです。
毎年、この季節は花を描くことから始めますが、それは花という美しいものを前にして、花弁や茎や葉の形の様々なニュアンスに満ちた輪郭の表情や複雑なトーンを、とにかく「よく見て」、「よく感じて」、無心に追いかけて欲しいからです。(もちろん、描いている途中では方法論的な部分も確認していきますが。)
新しい学期を始めるにあたって、そうしたデッサンの原点を新鮮な感覚で確認するために、とりわけ花というモチーフはふさわしいのでは、と思っています。
1学期の基本方針としては、基礎力を強化する、ということにつきます。新しく平常授業に来られる受講生はもちろん、昨年から受講されている方にも、再度、デッサン、色彩、立体などの基本的な課題に取り組んでもらいながら基礎力の底上げをしていきたいと考えています。基礎的な部分の理解の深さが、いずれ受験の実践的な課題に向かっていく際に必ず効いてくるからです。
また、比較的時間に余裕のある受講生には、基礎力の強化とは一見矛盾するかのような、(受験の範疇からは直接には外れるかのような)課題も盛り込んでいきたいとも思っています。また、幅広くアートの教養に触れてもらえるようにそうした課題と並行させて色々と作品を紹介していきます。(受験に直接結びつかないようでいて、実はそうした経験や教養をどれだけ持っているかで実践での対応力が変わってきます。)
受講生の皆さんの夢の実現に向かって、今年度も楽しく、厳しく、頑張っていきましょう。(Y.O.)