中村一美展(国立新美術館・東京)/かたちの発語展(BankArt Studio NYK・横浜) ほか

 

4月26-27日、いくつかの展覧会を観るため、駆け足で東京と横浜を回ってきました。

 

1)一番の目的は、六本木の国立新美術館で開催中の中村一美展を観る事でした。とにかく作品の質も量もサイズも超弩級の展覧会でした。(全部の作品を観るのにゆうに2時間半はかかってしまいました。)この日は作者の中村さんの講演会もあり、一日たっぷり美術館にいることになりました。

 

 

2)次の日は国立新美術館でやっているもう一つの大きな展覧会「イメージの力ー国立民族学博物館のコレクションにさぐる」を観にいきました。大阪の民博にはたまに訪れるので、見覚えのある展示品も多かったですが、ある一つの切り口で展示する事でまたちがった見え方がしてきます。美術館のすっきりとした大空間の中で観るとなおさらそうした視点がはっきりとしてくるように思います。

 

 

3)それから銀座の資生堂ギャラリーの椿会展「初心」を観に行きました。銀座に着いたらメインストリートが歩行者天国になっていて、たくさんの人々が自由に往来を闊歩していて、その様子を見ているのも楽しかったです。ショーウィンドウに入っているのは内藤礼さんの作品。

 

 

4)その後横浜に移動し、BankArt Studio NYKで開催されている「かたちの発語展」(田中信太郎/岡崎乾二郎/中原浩大 3氏の個展)を観に行きました。まずここはスペースが面白くて、もと港湾倉庫だったのか大変広々とした空間に、各作家の大作がゆったりと展示されていて壮観でした。各作家とも旧作と近作を織り交ぜた内容で、今まで図版等でしか観た事のない作品の実物が見れたりして、そうした点でも興味深かったです。(カタログも各作家ごとに分冊になっていて、それぞれ現在までのキャリアを俯瞰するように編集されていて、とても充実しています。)

 

5)最後の写真はBankArtのすぐ裏から見た港の風景です。作品を観ていても汽笛やカモメの声が聞こえてきて、静かで、天気も良くて、海風が気持ち良くて、最高でした。(Y.O.)

 

(この文章は、松尾美術研究室のブログ "マツオ・アートログ”への2014年5月1日付けの投稿を転載したものです。)