「マイホーム ユアホーム」展/芦屋市立美術博物館

 

9月27日、芦屋市立美術博物館で開催中の「マイホーム ユアホーム」展を観に行きました。この美術館には今回始めて行きましたが、あまり大きくはないアットホームな感じの美術館です。
「マイホーム ユアホーム」展は、様々な視点からの「家」をテーマにした展覧会で、知人の造形作家の伊達伸明さんをはじめ、8名の作家(あるいはグループ)の仕事を紹介しています。

伊達さんは、2000年以来「建築物ウクレレ化保存計画」と称し、取り壊される家の記憶をぎゅっとウクレレの形に凝縮するという楽しくも興味深い仕事を継続中ですが、今回は近年の作品を中心に8点程展示していました。美術館のショーケースの中に様々な顔をしたウクレレたちが取り澄した感じで並んでいる様子が何か可笑しかったです。

もちろんその他の作品にも面白いものがありました。壮大なセルフビルドの実験場の感もある「沢田マンション」の活動報告や、仲睦まじい夫婦の姿を段ボールに色鉛筆でこつこつと描き続けた小幡正雄さんの作品などをとりわけ興味深く観ました。
ただ、この美術館は会場の大きさの関係上やはり限界があるのですが、「家」というテーマは普遍的なテーマ故に、もっと色々なタイプの作品、家というテーマに対してもっともっと多種多様なアプローチが観たかったなあ、とも思いました。

下の写真は、美術館敷地内に保存されている小出楢重のアトリエの隅にいた猫 。(Y.O.)

 

(この文章は、松尾美術研究室のブログ "マツオ・アートログ”への2013年10月2日付けの投稿を転載したものです。)