Oくんのデッサン

六角舎アートスクールが開校してひと月たちました。

写真は開校当初から受講してくれているOくんがこの一ヶ月間に描いたデッサンです。

Oくんは昨年度からデッサンを始め、基礎的なことはやっていたので、ここでは応用編からスタートし、必要に応じて基本的なことを確認していくような進め方をしています。

 

Oくんは初めなかなか鉛筆の色がのらずトーンの幅が出てこないので、あえて色が濃いめのモチーフをじっくりと時間をかけて描いてもらうことで、モチーフの色と鉛筆のトーンの関係を掴んでもらうようにしました。そして粘り強く観察しタッチを重ねていく中で、モノの存在感や光によって現れてくる表情、モチーフ相互の作る空間を感じてもらうようアドバイスしていきました。

 

最初に描いた花のデッサンと比べると、そうした課題をOくんが徐々に消化し、一枚一枚に確かに進歩の跡が見られるように思います。特に最後に描いた紙風船のデッサンでは、紙風船の丸みと表面の表情がうまく共存していること、そして紙風船と台との関係がうまく見れていることなどの点で成果が見られました。

まだまだ課題はありますが、努力は決して裏切らない・・・のがデッサンです。これからもじっくりとモチーフを観て、色々なことを感じながらタッチを積み重ねていって欲しいですね。