ヨコハマトリエンナーレ2017-島と星座とガラパゴス、その他 その1

 

8/29-30の2日間にわたって東京(横浜、埼玉)にいくつかの展覧会を観に行ってきました。

まず最初は、横浜美術館、横浜赤レンガ倉庫などで開催されている「ヨコハマトリエンナーレ2017-島と星座とガラパゴス」です。
思えば、ヨコハマトリエンナーレは、前回、前々回などここ数回連続で観ています。今回は3会場、39組の作家が出品しているとのことです。
事前にコンセプトや出品作家などの知識を持たないまま、全く白紙の状態で何となく観に行ってみた、という感じだったのですが、いくつか面白い作品に出会うことができました。

中国出身の作家アイ・ウェイウェイの作品です。今回の展覧会を象徴するかのように横浜美術館の建物正面に、救命胴衣とゴムボートが多数貼付けられていました。

 

 

イギリス出身の作家ケイティ・パターソンの化石を丸く削ってつなぎ合わせたネックレスです。

 

 

イタリア出身の作家タチアナ・トゥルヴェのインスタレーションです。何色かのシートが重ねられた上に、彩色された段ボール(?)の掘建て小屋のような仮設の居住空間が設置されていますが、ひとつひとつの素材の扱いと、空間を構成する際の手並みに非常にセンスとユーモアを感じて、見飽きませんでした。

 

 

アメリカの作家ロブ・プルイットの、大判のカレンダーの升目にアーティスト、ミュージシャン、文学者などの誕生日と命日、記念日などをイラスト入りで緻密に描き込んだ楽しい作品。

 

 

マレーシアの作家アン・サマットの作品「酋長シリーズ」。ほうき、ねじ、スプーン、毛糸、ジャーレン、蚊取り線香など、日常品ばかりで作り上げた壁掛けの立体作品。これも細部の隅々にまで様々な工夫がされている様子を見るのが楽しく、じっくりと見入ってしまいました。

 

 

デンマーク出身の作家オラファー・エリアソンの作品「Green Light-アーティスティック・ワークショップ」。近年評価が著しい作家ですが、今回の作品は様々な立場の人々がともに学び、ランプを組み立てるという行為を通じて交流するためのワークショップを紹介するもの。提示された作品そのものとともにその思想的な部分も含めて理解しなければならないでしょう。

 

 

その2に続く。(Y.O.)

 

(この文章は、松尾美術研究室のブログ "マツオ・アートログ”への2017年9月10日付けの投稿を転載したものです。)